はじめての、小さな自立。

週末のショッピングモール。

家族連れの声が響き、色とりどりの遊具が並ぶ子供広場で、その瞬間は訪れました。

ついこの間まで、寝返りを打つのに一生懸命だったはずの、小さな背中。

私の指をぎゅっと握りしめていなければ、どこかへ消えてしまいそうだった心もとない足取り。

そんな1歳の娘が、今日は私の手を離し、色鮮やかな滑り台へと向かっていきました。

彼女にとっては、きっとエベレストのように高く、険しい山に見えていたはずです。

階段を一歩ずつ、おぼつかない足取りで登りきり、頂上で一度だけこちらを振り返ったあの瞳。

不安と、好奇心と、「自分でやってみたい」という強い意志が混ざり合った、その真っ直ぐな眼差しに、私は思わず息を呑みました。

「大丈夫かな」と手を伸ばしかけた瞬間、彼女は自分の力で、その斜面へと体を預けました。

シュッという軽い音とともに、小さな体が滑り降りていく。

ほんの数秒の出来事。

けれど、着地した瞬間に弾けた彼女の**「満面の笑み」**は、世界中のどんな宝石よりも輝いて見えました。

「できた!」

声にはならなくても、全身でそう叫んでいるような弾けるような喜び。

自分の力で世界を切り拓いた誇らしげな表情。

その姿を見て、胸の奥がぎゅっと熱くなりました。

こうして一つずつ、彼女は私の手を離していくのでしょう。

嬉しいような、でも少しだけ寂しいような、親としての誇らしさ。

滑り台の下で「もう一回!」と駆け寄ってくる彼女の温もりを感じながら、私は確信しました。

今日のこの小さな滑り台は、彼女がこれから歩んでいく長い人生の、輝かしいスタートラインなのだと。

おめでとう。はじめての、自分だけの冒険。 その勇気と笑顔を、パパ(ママ)は一生忘れないよ。

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